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宵月楼-しょうげつろう-

あやかし風味。ミステリー皆無。恋愛要素多少混入。

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【642】椿

色のない季節に暖かな色を添えて咲く無言の優しさ。
真白き雪にまだ色鮮やかな形もそのままに花を落とす潔さ。
ただ静かに色褪せぬ葉で冷たき風を遮る暖かさ。
それはまるで、静かな佇まいを崩すことなくただなすべきことをなす彼のようだと、雪に抱かれた椿を見るたびに想う。

【643】さざんか

花弁が雪に降りゆく様は、華やかに見えてどこか寂しい。
はらはらと赤い花弁で雪を彩ってもその白に溶け込むことはできなくて。
それでも雪が降るたびにその清らかさに焦がれて花弁を降らせ、溶けゆく雪にはついては行けず、残された彼は風に吹かれるように一人寂しく彷徨うのだ。


冬の花を題材に、うちのあやかしたちを重ね合わせて。
冬でも鮮やかに咲く椿やさざんかが好きです。
ともすれば色を失いがちな冬の景色に、色を添えるけれど浮いてはいなくて。
雪に落ちている姿も、まだ枝についている花に雪を被っている様子も、とても風情があるとおもいます。


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封を解く HOME はぐれ稲荷の仕事人

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非公開
自己紹介:
オリジナルの短い文章を書いています。アニメ、ゲーム、小説、マンガ、音楽、手作り、すべてそれなりに広く浅く趣味の範囲で。
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