宵月楼-しょうげつろう-
あやかし風味。ミステリー皆無。恋愛要素多少混入。
[271] [270] [269] [268] [267] [266] [265] [264] [263] [262] [261]
【638】君だけの
黒猫なんて不吉でしょ。
いじける僕を君は笑い飛ばすんだ。
毛色が白くても黒くても、猫は猫だって。
猫はそこにいるだけで幸せを運んでくるんだよって。
それ、招き猫じゃないかな。
でも、それなら僕はずっと君のそばにいることにする。
運べる幸せがあるなら、全部君にあげるよ。
【639】青
またあの夢だ。
僕はぼんやりと思う。
ゆっくりと水に沈んでいく夢。
逃げることのできない焦燥に最初の何度かはあがいてみたが、今ではもうそんな気も起こらない。
ゆらゆら揺れる水面を下から見るのも悪くない。
青に染まった世界は、音もなく静かに僕を包んですべてから閉ざした。
【640】空
空を見る。
近づきたくて屋上にのぼってみる。
だけど、高い場所へ行けば行くほど、空には届かないと思い知らされる。
翼のない僕は、どうすれば近づける?
教えてよ、と両手を広げ、風に耳をすませてみた。
やがて、おいで、と優しい声が聞こえた。
誘われるまま身を委ね、そして僕は空にとけた。
参加しています。もしよろしければクリックお願いします。
にほんブログ村
黒猫なんて不吉でしょ。
いじける僕を君は笑い飛ばすんだ。
毛色が白くても黒くても、猫は猫だって。
猫はそこにいるだけで幸せを運んでくるんだよって。
それ、招き猫じゃないかな。
でも、それなら僕はずっと君のそばにいることにする。
運べる幸せがあるなら、全部君にあげるよ。
【639】青
またあの夢だ。
僕はぼんやりと思う。
ゆっくりと水に沈んでいく夢。
逃げることのできない焦燥に最初の何度かはあがいてみたが、今ではもうそんな気も起こらない。
ゆらゆら揺れる水面を下から見るのも悪くない。
青に染まった世界は、音もなく静かに僕を包んですべてから閉ざした。
【640】空
空を見る。
近づきたくて屋上にのぼってみる。
だけど、高い場所へ行けば行くほど、空には届かないと思い知らされる。
翼のない僕は、どうすれば近づける?
教えてよ、と両手を広げ、風に耳をすませてみた。
やがて、おいで、と優しい声が聞こえた。
誘われるまま身を委ね、そして僕は空にとけた。
参加しています。もしよろしければクリックお願いします。
にほんブログ村
PR
この記事にコメントする
HN:
宵月楼 店主
性別:
非公開
自己紹介:
オリジナルの短い文章を書いています。アニメ、ゲーム、小説、マンガ、音楽、手作り、すべてそれなりに広く浅く趣味の範囲で。
カウンター