忍者ブログ

宵月楼-しょうげつろう-

あやかし風味。ミステリー皆無。恋愛要素多少混入。

[123]  [122]  [121]  [120]  [119]  [118]  [117]  [116]  [115]  [114]  [113

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

ちょっと私事で忙しくて、ついのべる余力がありませんでした。
「毎日」を維持するので精一杯でした。


【316】

朝顔がうねうねと伸びて壁を覆うのその旅籠は、化け物が出ると噂されている。
しゃらしゃらと涼やかな音をたてるかんざしをさした女将は、その噂を聞く度に面白そうに目を煌めかせる。
「そりゃ出ますわねえ」
妖艶に笑うと、りいんと鈴の音が聞こえた。
女将は鈴彦姫。鈴のあやかし。

お題:
「旅籠」、「かんざし」、「朝顔」で創作しましょう。

http://shindanmaker.com/138578
鈴彦姫は鈴のつくもがみ(物が時間を経て魂を持ったあやかし)です。
なんとなく、人に近い印象でお上なんぞになってもらいましたが、硯のあやかしとかでも良かったですかね。
でも、硯は男っぽい印象なんですよね。


【317】

お酒を飲ませたら、君が豹変した。
頬を染めて、上目使いで僕を見て、くたりと体を猫のように預けて来て、ほんわり笑う。
うわあ、どうしよう。
可愛くてどきどきするじゃない。
えーっと、こういうの何て言うんだっけ?
そうだ。
【可愛いにも程がある】!

お題:「可愛いにも程がある」

【318】

溺れれば止められない。
どこまでも深みにはまり、抜け出せずもがいてもどうしようもない。
それはまるで蜘蛛の巣に絡めとられた蝶のよう。
人との関わりをそう評した者が居た。
大丈夫。
その覚悟はできている。
僕はそれでも君を欲する。

お題:「覚悟は出来ている」

【319】

それを口にするのは、たやすいことじゃない。
認めたくなくてずっと避けていたけど、弱る君を見れば、もう向き合わざるをえない。
「君のそばに居ること自体が、罪、かもしれないね」
僕があやかしだから、ね。
でも君は僕の言葉を笑い飛ばす。
「馬鹿ね。人間には老衰ってのがあるのよ」

お題:「罪、かもしれない」


参加しています。もしよろしければクリックお願いします。
にほんブログ村 小説ブログ 掌編小説へ
にほんブログ村

拍手[0回]

PR

この記事にコメントする

お名前
タイトル
文字色
メールアドレス
URL
コメント
パスワード
携帯用絵文字   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字

この記事へのトラックバック

この記事にトラックバックする:

Twitter Novel 8/23 HOME Twitter Novel 8/21

HN:
宵月楼 店主
性別:
非公開
自己紹介:
オリジナルの短い文章を書いています。アニメ、ゲーム、小説、マンガ、音楽、手作り、すべてそれなりに広く浅く趣味の範囲で。
カウンター
カレンダー
10 2024/11 12
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30

忍者ブログ [PR]
template by repe