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宵月楼-しょうげつろう-

あやかし風味。ミステリー皆無。恋愛要素多少混入。

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【343】

その寺はあやかし退治で有名であった。
あやかしを見る才があるが故に、自分は明日売られるのだ。
「坊主になんてなりたくないなあ」
「じゃあ逃げるかえ」
気づけば脇につり目の男が立っている。
髪を結わえた組紐の先で、鈴が涼しげな音を立てた。
「我ら稲荷の狐なら匿えるわえ」

お題:「寺」、「組紐」、「狐」で創作しましょう。
http://shindanmaker.com/138578


【344】

夏の終わり。
セミの種類が変わり、空が次第に高くなる。
風の温度が少しだけ下がり、虫の音が大きくなる。
僕は屋根の上で夜空を見上げる。星が綺麗。
どこまでも深い空に撒いたような星たち。
囁くような瞬きを見ていたら、君の声が聴こえた気がした。

お題:君の声が聴こえた気がした

【345】

ありふれた言葉だよね。
でも、一番大事な言葉なんだ。


「君を愛してる」



だから、僕がそばにいない人生でも、受け入れられるよ。
君が幸せであればいいんだから。  


お題:ありふれた言葉だけど

  【346】

「一緒にいたのは誰?」
言ってから、しまったなと思った。
思った以上に嫉妬むき出しの不機嫌な声だったから。
恥ずかしくなって背を向ける。
ほんとはそのまま立ち去ろうかと思ったけど、君のが一瞬早かった。
「気になる?」
くすくすと笑って、君は僕をなだめるように抱き締めた。

お題:一緒に居たのは誰?

【347】

僕の道と君の道はほんの少しだけ交差して、もう後は離れていくばかり。
見えなくなっていく君へ、僕はただ幸せであれと願う。
思いのままに生きて欲しいと、ただそれだけを切に願う。
そして僕はもう、振り返らない。
僕も僕の道を歩いていく。
先を見据えて。


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宵月楼 店主
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非公開
自己紹介:
オリジナルの短い文章を書いています。アニメ、ゲーム、小説、マンガ、音楽、手作り、すべてそれなりに広く浅く趣味の範囲で。
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