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宵月楼-しょうげつろう-

あやかし風味。ミステリー皆無。恋愛要素多少混入。

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9月になったとたんに台風です。
・・・少しワクワクしてるなんてことは、ナイショですよ?w


【371】

汚れない真っ白な百合が、そこここに咲いている。
家を失い、保護してくれる類系もなく、唯一与えられたのは切腹する情けのみ。
用意された場所すら野の原だったが、心は百合のように澄みきっていた。
裃を引き抜き、袷を広げる。
これが、俺の生き様だ。
百合の花弁が風に散った。

お題:「切腹」、「裃」、「百合」で創作しましょう。
http://shindanmaker.com/138578

【372】

飛べない鳥は君?
ううん、飛べない鳥は僕。
いつまでも黄昏に立ちすくんで、君に追い付けない。
生き急ぐ、眩しい君に追い付けないまま、また君が時間を駆けて行くのを僕はただ見つめる。

お題:飛べない鳥

【373】

「いい夢だったのに」
起こされて僕は口を尖らせた。
「もう少し寝ていられたら、どうなったと思う?」
「さあ?」
君は素っ気ない。
だから、手を掴んでぐいと引き寄せて、腕の中にすっぽりと君を包み込む。
「夢の続きをどうか、させてもらえませんか?」
答えは聞かなくてもいいよね?

お題:夢の続きをどうか

【374】

秋になると少し寂しいよね、と君は少しらしくないことを言う。
普段は感傷なんて吹っ飛ばす元気な君が、何処にもいかないで、と手を繋いで僕を見上げる。
馬鹿だな。
行くわけないじゃない。
置いていかれるのは、いつも僕。
痩せてしまった君を抱き締めて、僕は悲しみを圧し殺した。

お題:何処にもいかないでと手を繋いだ


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HN:
宵月楼 店主
性別:
非公開
自己紹介:
オリジナルの短い文章を書いています。アニメ、ゲーム、小説、マンガ、音楽、手作り、すべてそれなりに広く浅く趣味の範囲で。
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