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宵月楼-しょうげつろう-

あやかし風味。ミステリー皆無。恋愛要素多少混入。

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【348】

猫絵師が
夜の散歩を猫又と 
星を仰いで目を細め 
ふらりと買った安酒で 
過ぎ行く夏を見送った

お題:「星」、「酒」、「絵師」で創作しましょう。
http://shindanmaker.com/138578

【349】

付喪神に成りかけの兎の根付けは、犬神である俺が懐に入れていたせいか動くことができるようになっていた。
小さな根付けの大きさの兎が跳ねる様はなかなか愛らしい。
だがある夜、兎は文机の上で座り込み、開いた窓から月を見上げて小さな涙を落としていた。
俺は見ないふりをした。

お題:「兎が泣きました」

【350】

腕の中にはずっと欲しかったものが確かにあるから、あとはもう何も要らない。
欲しかったのは貴方。
心が手に入らないから、体だけでも私のものにすることにしたの。
少し青ざめたまぶたに口付ける。
もう二度と開かなくても構わないわ。
これは私のもの。
あの子には決して渡さない。

お題:「もう何もいらないから、」

【351】

天使として生まれるはずが、人間として生まれてこれた。
天使なんかに生まれたら、神の使い走りをするばかりで、恋も愛も喜びも悲しみもこんなに濃くは感じられない。
でも翼の名残が背中の肩甲骨の辺りでうずいて、気を抜くと空へ堕ちていきそうになる。
まだ、生きていたいのに。

お題:「空へ堕ちる」


【352】

照れ屋の君は甘い雰囲気が苦手。
僕は平気なんだけど、一緒にいてくれないと困るから、いつもは抑え気味で愛情表現。
でもたまには真顔で「好きだよ」って言ってみる。
真っ赤な顔で僕の袖を握りしめて黙りこむ君だけど、気持ちはちゃんと伝わってくるよ。
「恥ずかしい、でも、好き」

お題:恥ずかしい、でも、好き

【353】

駅の改札口で待っていて。
そう言われて最寄り駅で待つ。
正直、驚いてる。
だっていきなり僕の家に来たいって、どういう風のふきまわし?
今までは「仲がいい友達」から、近づかせてくれなかったってのに。
悩んでる僕の前に、いつのまにか微笑む君。
わかったよ。振り回されてあげる。

お題:駅の改札口で待っていて

【354】

君が足りない。
一日会えないだけで、これはきっと禁断症状。
明日には会えるのに、会いたくて会いたくて、寝転んだまま手を空に向かって伸ばして、君を求める。
明日、僕、我慢できるかな。
君に会えた途端、むさぼるようなキスをしてしまいそうだよ。

お題:むさぼるようなキスを



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HN:
宵月楼 店主
性別:
非公開
自己紹介:
オリジナルの短い文章を書いています。アニメ、ゲーム、小説、マンガ、音楽、手作り、すべてそれなりに広く浅く趣味の範囲で。
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