宵月楼-しょうげつろう-
あやかし風味。ミステリー皆無。恋愛要素多少混入。
[122] [121] [120] [119] [118] [117] [116] [115] [114] [113] [112]
急に秋の気配ですね。
でもまた残暑が戻ってくるんでしょうか?
【309】
小豆洗いは甘味屋だ。
ぜんざい、ぼた餅、串団子。
他の菓子も作るが、やはり小豆を使ったものが絶品だ。
味の秘密は、澄んだ井戸水だという。
今日も吉原に注文された菓子を届けに出向けば、洗い髪を垂らした姐さんたちが小豆洗いの菓子に無邪気な子供のように微笑むのだ。
お題:、「井戸」、「ぜんざい」、「洗い髪」で創作しましょう。
http://shindanmaker.com/138578
【310】
君を手に入れたかった。
だから、花を贈ろうと思ったんだ。
赤い赤い花を君に。
きっとよく似合うよ。
囁いて贈ったのは、深紅の薔薇。
君の胸に飾れば、薔薇は花弁を散らし君を彩る。
白いドレスが深紅に染まる。
さあ、きれいなその寝顔を僕だけに見せて。
これで永遠に君は僕のもの。
お題:「赤い赤い花を君に」
【311】
「キミが」
ぎこちない声が長く使ってなかった発声機関からこぼれる。
かすれを調整しもう一度口を開く。
「きみが」
言葉には意味がある。
意味を表すために抑揚をつけることを思い出す。
「君が」
やっと人間に近い発声ができたと判断して彼は言葉を続けた。
「私を目覚めさせたのか」
お題:「きみが、キミが、君が、」
ちょっと順番を入れ替えちゃいました。
【312】
「一緒にいたかっただけなのです」
雪女は自分の溶ける指先を見つめながら呟いた。
雫がまるで涙のように哀しく微笑む頬を伝う。
そして次の瞬間、まるで蒸発するように一瞬で体はかき消えた。
「待て!」
「さよなら」
少しだけ湿気を増した室内に微かな声がした。それで終わりだった。
お題:「一緒にいたかった」
【313】
好きなもの。
甘いもの。
昼寝にぴったりの日だまり。
息を飲むほどきれいな風景。
満天の星空。
赤く染まった月。
乱舞する蛍。
雪のように降る桜の花弁。
少し悲しげな三味の音。
雪が降る前の冬の冷たい空気の匂い。
何でもない振りをしていても僕を好きって染まった頬が語ってる素直な君。
お題:「何でもない振りをして」
【314】
僕の歩幅と五歳児の歩幅じゃ当然違いすぎるから、妹分の龍の娘は涙目になりながらも追いつこうと必死になる。
僕はその弱音を吐かない強さが好きで、つい「急がなくていいよ」って言葉を飲み込んでしまう。
だから、いつも意地悪だって責められるんだけど、やめられないんだよね。
お題:「急がなくていいよ」
【315】
君を愛してる。
囁くと、君は照れてそっぽを向く。
真っ赤な顔でちょっと口を尖らせて、そんな恥ずかしいことよく言えるねって呟く。
じゃあ、言うのやめようか。
言うよりもわかりやすい方法があるよね。
だから、しよ?
いっぱいキスを。
愛してるって一万回言うよりも伝わるでしょ?
お題:「だから、しよ?」
参加しています。もしよろしければクリックお願いします。
にほんブログ村
でもまた残暑が戻ってくるんでしょうか?
【309】
小豆洗いは甘味屋だ。
ぜんざい、ぼた餅、串団子。
他の菓子も作るが、やはり小豆を使ったものが絶品だ。
味の秘密は、澄んだ井戸水だという。
今日も吉原に注文された菓子を届けに出向けば、洗い髪を垂らした姐さんたちが小豆洗いの菓子に無邪気な子供のように微笑むのだ。
お題:、「井戸」、「ぜんざい」、「洗い髪」で創作しましょう。
http://shindanmaker.com/138578
【310】
君を手に入れたかった。
だから、花を贈ろうと思ったんだ。
赤い赤い花を君に。
きっとよく似合うよ。
囁いて贈ったのは、深紅の薔薇。
君の胸に飾れば、薔薇は花弁を散らし君を彩る。
白いドレスが深紅に染まる。
さあ、きれいなその寝顔を僕だけに見せて。
これで永遠に君は僕のもの。
お題:「赤い赤い花を君に」
【311】
「キミが」
ぎこちない声が長く使ってなかった発声機関からこぼれる。
かすれを調整しもう一度口を開く。
「きみが」
言葉には意味がある。
意味を表すために抑揚をつけることを思い出す。
「君が」
やっと人間に近い発声ができたと判断して彼は言葉を続けた。
「私を目覚めさせたのか」
お題:「きみが、キミが、君が、」
ちょっと順番を入れ替えちゃいました。
【312】
「一緒にいたかっただけなのです」
雪女は自分の溶ける指先を見つめながら呟いた。
雫がまるで涙のように哀しく微笑む頬を伝う。
そして次の瞬間、まるで蒸発するように一瞬で体はかき消えた。
「待て!」
「さよなら」
少しだけ湿気を増した室内に微かな声がした。それで終わりだった。
お題:「一緒にいたかった」
【313】
好きなもの。
甘いもの。
昼寝にぴったりの日だまり。
息を飲むほどきれいな風景。
満天の星空。
赤く染まった月。
乱舞する蛍。
雪のように降る桜の花弁。
少し悲しげな三味の音。
雪が降る前の冬の冷たい空気の匂い。
何でもない振りをしていても僕を好きって染まった頬が語ってる素直な君。
お題:「何でもない振りをして」
【314】
僕の歩幅と五歳児の歩幅じゃ当然違いすぎるから、妹分の龍の娘は涙目になりながらも追いつこうと必死になる。
僕はその弱音を吐かない強さが好きで、つい「急がなくていいよ」って言葉を飲み込んでしまう。
だから、いつも意地悪だって責められるんだけど、やめられないんだよね。
お題:「急がなくていいよ」
【315】
君を愛してる。
囁くと、君は照れてそっぽを向く。
真っ赤な顔でちょっと口を尖らせて、そんな恥ずかしいことよく言えるねって呟く。
じゃあ、言うのやめようか。
言うよりもわかりやすい方法があるよね。
だから、しよ?
いっぱいキスを。
愛してるって一万回言うよりも伝わるでしょ?
お題:「だから、しよ?」
参加しています。もしよろしければクリックお願いします。
にほんブログ村
PR
この記事にコメントする
HN:
宵月楼 店主
性別:
非公開
自己紹介:
オリジナルの短い文章を書いています。アニメ、ゲーム、小説、マンガ、音楽、手作り、すべてそれなりに広く浅く趣味の範囲で。
カウンター