宵月楼-しょうげつろう-
あやかし風味。ミステリー皆無。恋愛要素多少混入。
[119] [118] [117] [116] [115] [114] [113] [112] [111] [110] [109]
なんか、いろいろ立て込んできました。
隙を見て、三つはついのべりたい(この日本語!文章書きとも思えない)と思っているのですが。
当分、掌編は無理っぽいです。
夏のお題で書くつもりだったのにな・・・orz
【287】
くしゃっと軽い音がして、目が覚めた。
足音を忍ばせて覗くと、寝静まった家の暗い廊下に君がぺたりと座り込んでいる。
側に落ちてる箱は君が【ユウメイナオミセノチョコレート】と言っていた奴だ。
「裏切者」
君の呟きが震えてたから、僕はすりよって顔を見上げた。
涙が降ってきた。
お題:
「深夜の廊下」で登場人物が「裏切る」、「チョコレート」という単語を使ったお話を考えて下さい。 http://shindanmaker.com/28927
【288】
一膳飯屋の主が寝込んだ。
囲炉裏端に布団を持ってきて横になっている彼に、私は桃を差し出す。
「これは何でぇ」
「桃ですよ。桃源郷の仙果。桃太郎の産みの親」
彼は不審そうにそれを見たが、一口食べると一気にたいらげてしまった。
「それ、高かったんだから、早く治って下さいよ」
お題:
「一膳飯屋」、「囲炉裏」、「桃」で創作しましょう。
http://shindanmaker.com/138578
【289】
「近づいてはダメ」
呪われた瞳を持つ彼女は、背を向けたまま塔の窓際に立っていた。
「お嬢様?」
声をかけて気がつく。
今まで彼女の目を封じていた布が外れている。
「最期に世界を見たかったの。例え物悲しい夜の景色でも」
「お嬢様!」
「さようなら」
そして彼女は夜に落ちていった
お題:
お題 『物悲しい夜に 顔を背けたまま あなたは 「さようなら」 と言いました。』 http://shindanmaker.com/123977
【290】
「初めまして」
声をかけると、君は面食らって僕を見た。
ここ三ヶ月くらいかけて君の視界に入るように努力して来たのに、これは顔も覚えてもらってないかな。
「よくここで会うので一度お話したくて。構いませんか?」
何事も順序が大事だよね。
でも本当は、今ここで君を抱きしめたい。
お題:「今ここで抱きしめたい」
【291】
「いい匂い」
君に抱きついて笑うと、照れ屋の君は決まって嫌がって僕を押し退けようとする。
「なによ、それ」
「ほんとだよ。甘い蜜みたいな、いい匂いがするんだ」
「美味しそうとか言わないでよ?」
「美味しそうだよ」
わざとそう言って、僕は君に口づける。
甘い果物みたいな唇に。
お題:「あまい蜜のような」
【292】
「いつかあんたを置いていくときが来たら」
君はふっと思い出したように、その言葉を唇に乗せる。
「泣くよりも笑って見送って」
今思えば、なんてわがままで難しい。
僕の表情を見て、君は苦笑してそれ以上何も言わず、なだめるように口づけをくれたっけ。
それは、甘くほろ苦い思い出。
お題:「あまくほろ苦い思い出」
参加しています。もしよろしければクリックお願いします。
にほんブログ村
隙を見て、三つはついのべりたい(この日本語!文章書きとも思えない)と思っているのですが。
当分、掌編は無理っぽいです。
夏のお題で書くつもりだったのにな・・・orz
【287】
くしゃっと軽い音がして、目が覚めた。
足音を忍ばせて覗くと、寝静まった家の暗い廊下に君がぺたりと座り込んでいる。
側に落ちてる箱は君が【ユウメイナオミセノチョコレート】と言っていた奴だ。
「裏切者」
君の呟きが震えてたから、僕はすりよって顔を見上げた。
涙が降ってきた。
お題:
「深夜の廊下」で登場人物が「裏切る」、「チョコレート」という単語を使ったお話を考えて下さい。 http://shindanmaker.com/28927
【288】
一膳飯屋の主が寝込んだ。
囲炉裏端に布団を持ってきて横になっている彼に、私は桃を差し出す。
「これは何でぇ」
「桃ですよ。桃源郷の仙果。桃太郎の産みの親」
彼は不審そうにそれを見たが、一口食べると一気にたいらげてしまった。
「それ、高かったんだから、早く治って下さいよ」
お題:
「一膳飯屋」、「囲炉裏」、「桃」で創作しましょう。
http://shindanmaker.com/138578
【289】
「近づいてはダメ」
呪われた瞳を持つ彼女は、背を向けたまま塔の窓際に立っていた。
「お嬢様?」
声をかけて気がつく。
今まで彼女の目を封じていた布が外れている。
「最期に世界を見たかったの。例え物悲しい夜の景色でも」
「お嬢様!」
「さようなら」
そして彼女は夜に落ちていった
お題:
お題 『物悲しい夜に 顔を背けたまま あなたは 「さようなら」 と言いました。』 http://shindanmaker.com/123977
【290】
「初めまして」
声をかけると、君は面食らって僕を見た。
ここ三ヶ月くらいかけて君の視界に入るように努力して来たのに、これは顔も覚えてもらってないかな。
「よくここで会うので一度お話したくて。構いませんか?」
何事も順序が大事だよね。
でも本当は、今ここで君を抱きしめたい。
お題:「今ここで抱きしめたい」
【291】
「いい匂い」
君に抱きついて笑うと、照れ屋の君は決まって嫌がって僕を押し退けようとする。
「なによ、それ」
「ほんとだよ。甘い蜜みたいな、いい匂いがするんだ」
「美味しそうとか言わないでよ?」
「美味しそうだよ」
わざとそう言って、僕は君に口づける。
甘い果物みたいな唇に。
お題:「あまい蜜のような」
【292】
「いつかあんたを置いていくときが来たら」
君はふっと思い出したように、その言葉を唇に乗せる。
「泣くよりも笑って見送って」
今思えば、なんてわがままで難しい。
僕の表情を見て、君は苦笑してそれ以上何も言わず、なだめるように口づけをくれたっけ。
それは、甘くほろ苦い思い出。
お題:「あまくほろ苦い思い出」
参加しています。もしよろしければクリックお願いします。
にほんブログ村
PR
この記事にコメントする
HN:
宵月楼 店主
性別:
非公開
自己紹介:
オリジナルの短い文章を書いています。アニメ、ゲーム、小説、マンガ、音楽、手作り、すべてそれなりに広く浅く趣味の範囲で。
カウンター