宵月楼-しょうげつろう-
あやかし風味。ミステリー皆無。恋愛要素多少混入。
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【267】
泣きじゃくっていた声が聞こえなくなったのは、もう明け方だった気がする。
様子が気になってそっとドアの隙間から覗くと、泣きつかれた顔で君はまだ寝ていた。
線の細い君は傷つきやすくて、僕はいつか君が壊れてしまいそうで怖い。
僕はそばにいるよ。
しょっぱい頬をそっと舐めた。
お題:
「朝の部屋」で登場人物が「泣きじゃくる」、「線」という単語を使ったお話を考えて下さい。 http://shindanmaker.com/28927
毎度おなじみ飼い猫視点で。
【268】
朝焼けの燃えるような空を見上げて、殿は不敵な笑いを浮かべた。
戦の神を身の内に封じているかのような、いや、まさに戦神そのもののような闘気に息を飲む。
呆然としている俺に、殿の帯が飛んできた。
「仕度を手伝え」
「はっ!」
「馬は」
「準備万端です!」
負けられぬ戦が始まる。
「朝焼け」、「帯」、「馬」で創作しましょう。
http://shindanmaker.com/138578
信長のような、謙信のような、戦国武将の人をひきつける魅力に憧れます。
【269】
「おまじないだからしなきゃダメ」
ふくれた子供には逆らえるものではない。
長らく人と触れ合うことのなかった指先をおずおずと触れあわせると、子供は嬉しそうに小指を絡めた。
「明日も来てよ!約束!」
夕焼けの下で明日の約束などいつ以来だろう。
思わず笑みが浮かんだ。
「必ず」
お題:
お題は『「仕方なく、指先を触れ合わせる」キーワードは「夕方」』です。
http://shindanmaker.com/38363
あやかしか、人間か、どちらにせよ子供に孤独な心を救われる感じで。
必要とされることは、きっと、強さになるから。
【270】
可愛い笑顔は誰にでも見せるのに、泣き顔は僕にしか見せないんだね。
泣きつかれて眠る無防備な寝顔に、思わず苦笑い。
僕にだけ、なんて殺し文句、どこで覚えてきたのさ。
ねえ、本気にしてもいい?
僕が本気になったら、後戻りできないよ?
お題:「本気にしてもいい?」
【271】
君はいつも前を向いて走っていく。
僕は犬じゃないから、君に追い付けない。
隣を歩けない。
生き急ぐ君を止められない。
どこにでも行っていいよと言うくらいなら、いっそ、イバラの鎖で拘束して。
君のそばで、君を見ながら死んでいけるように。
お題:「いっそ拘束して」
【272】
「あんたを置いていくんじゃないのよ」
君は浅い息の下でそう言う。
僕はただ君を見つめる。
「すぐに会えるよ。見つけてくれるって言ったじゃない」
泣きそうな僕に君は微笑んだ。
「ねえ、笑って」
「うん」
僕は笑えてる?
聞き返そうとした時、頬に触れていた君の手が力なく滑り落ちた。
お題:「ねえ、わらって」
【273】
猫又だって暑いものは暑いし、お腹は空くし、喉も乾くし。
一日寝ていたいけど、そうもいかない。
なにより、君が足りないよ。
ねえ、いつ暇になるの?
邪魔しちゃいけないと思って我慢してるんだから、君からメールしてきてよ。
待ちくたびれて、また寝ちゃいそうだよ・・・。
参加しています。もしよろしければクリックお願いします。
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泣きじゃくっていた声が聞こえなくなったのは、もう明け方だった気がする。
様子が気になってそっとドアの隙間から覗くと、泣きつかれた顔で君はまだ寝ていた。
線の細い君は傷つきやすくて、僕はいつか君が壊れてしまいそうで怖い。
僕はそばにいるよ。
しょっぱい頬をそっと舐めた。
お題:
「朝の部屋」で登場人物が「泣きじゃくる」、「線」という単語を使ったお話を考えて下さい。 http://shindanmaker.com/28927
毎度おなじみ飼い猫視点で。
【268】
朝焼けの燃えるような空を見上げて、殿は不敵な笑いを浮かべた。
戦の神を身の内に封じているかのような、いや、まさに戦神そのもののような闘気に息を飲む。
呆然としている俺に、殿の帯が飛んできた。
「仕度を手伝え」
「はっ!」
「馬は」
「準備万端です!」
負けられぬ戦が始まる。
「朝焼け」、「帯」、「馬」で創作しましょう。
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信長のような、謙信のような、戦国武将の人をひきつける魅力に憧れます。
【269】
「おまじないだからしなきゃダメ」
ふくれた子供には逆らえるものではない。
長らく人と触れ合うことのなかった指先をおずおずと触れあわせると、子供は嬉しそうに小指を絡めた。
「明日も来てよ!約束!」
夕焼けの下で明日の約束などいつ以来だろう。
思わず笑みが浮かんだ。
「必ず」
お題:
お題は『「仕方なく、指先を触れ合わせる」キーワードは「夕方」』です。
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あやかしか、人間か、どちらにせよ子供に孤独な心を救われる感じで。
必要とされることは、きっと、強さになるから。
【270】
可愛い笑顔は誰にでも見せるのに、泣き顔は僕にしか見せないんだね。
泣きつかれて眠る無防備な寝顔に、思わず苦笑い。
僕にだけ、なんて殺し文句、どこで覚えてきたのさ。
ねえ、本気にしてもいい?
僕が本気になったら、後戻りできないよ?
お題:「本気にしてもいい?」
【271】
君はいつも前を向いて走っていく。
僕は犬じゃないから、君に追い付けない。
隣を歩けない。
生き急ぐ君を止められない。
どこにでも行っていいよと言うくらいなら、いっそ、イバラの鎖で拘束して。
君のそばで、君を見ながら死んでいけるように。
お題:「いっそ拘束して」
【272】
「あんたを置いていくんじゃないのよ」
君は浅い息の下でそう言う。
僕はただ君を見つめる。
「すぐに会えるよ。見つけてくれるって言ったじゃない」
泣きそうな僕に君は微笑んだ。
「ねえ、笑って」
「うん」
僕は笑えてる?
聞き返そうとした時、頬に触れていた君の手が力なく滑り落ちた。
お題:「ねえ、わらって」
【273】
猫又だって暑いものは暑いし、お腹は空くし、喉も乾くし。
一日寝ていたいけど、そうもいかない。
なにより、君が足りないよ。
ねえ、いつ暇になるの?
邪魔しちゃいけないと思って我慢してるんだから、君からメールしてきてよ。
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HN:
宵月楼 店主
性別:
非公開
自己紹介:
オリジナルの短い文章を書いています。アニメ、ゲーム、小説、マンガ、音楽、手作り、すべてそれなりに広く浅く趣味の範囲で。
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