宵月楼-しょうげつろう-
あやかし風味。ミステリー皆無。恋愛要素多少混入。
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【485】
井戸端で先ほど棒手振りから買った葱を洗う。
それを切り、出汁に入れ、火が通ったところで伊勢の国から送ってもらった赤い味噌を溶きいれる。
色が濃い、味が濃いと江戸者には言われるが、やはり味噌汁はこれぐらい濃くないと飲んだ気がしない。
湯気に乗って味噌のいい香りが漂う。
焚いた飯と釣ってきた雑魚を焼いたもの。もらい物の漬物。
これだけあれば、十分満足がいく食事になる。
侍として刀を振り回すより、こうしてたすきがけをして飯を作るほうが気が休まるとは、やはり自分は生まれてくる家を間違えたのだろう。
「いっそ、武士を辞めるかな」
思わず漏れた呟きに、もう何年も会っていない幼馴染が聞いたら烈火のごとく怒りそうだと思わず苦笑が浮かんだ。
懐かしい味は、幼い日々を思い出させる。
お題:「井戸」、「葱」、「侍」で創作しましょう。 http://shindanmaker.com/138578
お侍でも浪人さんだと、長屋暮らしで質素な食事かな、と。
味噌は断然赤だし派です。
参加しています。もしよろしければクリックお願いします。
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井戸端で先ほど棒手振りから買った葱を洗う。
それを切り、出汁に入れ、火が通ったところで伊勢の国から送ってもらった赤い味噌を溶きいれる。
色が濃い、味が濃いと江戸者には言われるが、やはり味噌汁はこれぐらい濃くないと飲んだ気がしない。
湯気に乗って味噌のいい香りが漂う。
焚いた飯と釣ってきた雑魚を焼いたもの。もらい物の漬物。
これだけあれば、十分満足がいく食事になる。
侍として刀を振り回すより、こうしてたすきがけをして飯を作るほうが気が休まるとは、やはり自分は生まれてくる家を間違えたのだろう。
「いっそ、武士を辞めるかな」
思わず漏れた呟きに、もう何年も会っていない幼馴染が聞いたら烈火のごとく怒りそうだと思わず苦笑が浮かんだ。
懐かしい味は、幼い日々を思い出させる。
お題:「井戸」、「葱」、「侍」で創作しましょう。 http://shindanmaker.com/138578
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HN:
宵月楼 店主
性別:
非公開
自己紹介:
オリジナルの短い文章を書いています。アニメ、ゲーム、小説、マンガ、音楽、手作り、すべてそれなりに広く浅く趣味の範囲で。
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