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宵月楼-しょうげつろう-

あやかし風味。ミステリー皆無。恋愛要素多少混入。

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深い夜に飲み込まれたら、僕の名前を三回唱えて。
烏瓜の提灯頼りに、きっと君を見つけ出すから。
でも気をつけて。
誰かが手を差し出しても、それを握っちゃいけないよ。
あっちの世界に繋がれた途端、君は全部忘れてしまう。
二度と帰って来られなくなるよ。


北風小僧が秋の森。
みんなに囲まれしょげている。
「まだ早い」
「紅葉もしていないのに」
「あまり早く来ちゃ秋の実りが減るんだよ」
涙を浮かべた北風小僧を竜田の姫が抱き上げた。
「一月くらいがなんであろう。我が抱き止めてみせようぞ」
涙をすくって笑みかけた。


黒い羽をもらった子供は烏天狗になるのです。
もちろん修行は大変で、親とも兄弟とも会えなくなりますが、人であるより長い命と村や山を守るだけの妖力を身に付けることはとても幸せなのだと大人たちは言います。
でも。
「僕はあの子と一緒に大人になりたかった」


「菓子をくれねば悪戯してやるとな?西洋の祭りはなかなかに脅迫じみておるの」
座敷童はテレビを見つめて感心したように呟いた。
「脅迫って。菓子もらうための合言葉だろう?」
俺が言うと、にやりと笑みが返ってくる。
「馬鹿じゃの。悪戯が目的に決まっておるではないか」


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掌編いつつ HOME 霜月朔日の稲荷様

HN:
宵月楼 店主
性別:
非公開
自己紹介:
オリジナルの短い文章を書いています。アニメ、ゲーム、小説、マンガ、音楽、手作り、すべてそれなりに広く浅く趣味の範囲で。
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