宵月楼-しょうげつろう-
あやかし風味。ミステリー皆無。恋愛要素多少混入。
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【507】
その書状を見て、同心は思わず苦笑した。
「なんだい、こりゃあ」
そこには、世の辛いもの好きは許せない、辛いものを食う輩は厳重に処罰すべしと書かれていたのだ。
曰く、辛いものを食う輩は短気である。
酒飲みが多く、酔っぱらって無礼を働く。
甘いもの好きを子供の嗜好であるかのように馬鹿にする。
何故放置しているのか、とそれは鋭い言葉で書き連ねてあった。
「どうにも、困ったものだ」
人の好みくらい放っておけばよいのに、何故自分と違う嗜好を排除したがるのであろうか。
苦手なら避けて触れなければよいだけではないか。
だが、馬鹿馬鹿しいと放っておいてはまずい予感がした。
何故なら、使われている紙はかなり上等で、筆跡も達筆であったからだ。
武士、しかも身分が高いものが絡むと、問題は一気に面倒になるものだ。
「どこかで酒飲みと下戸がいさかいでも起こしてたかね」
のんびりと聞くと、後輩の同心は、はて、と首をかしげた。
「そんな噂は聞きませぬが」
「ふむ、ならば少し探るとするか」
ゆらりと立ち上がり、彼は奉行所を出た。
人の嗜好にとやかく言うつもりはないが、いさかいは納めねばならぬ。
それが仕事なのだ。
お題: 「奉行所」、「書状」、「笑う」で創作しましょう。 http://shindanmaker.com/138578
うーん。少し収まりがよくない気がします(^^;
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その書状を見て、同心は思わず苦笑した。
「なんだい、こりゃあ」
そこには、世の辛いもの好きは許せない、辛いものを食う輩は厳重に処罰すべしと書かれていたのだ。
曰く、辛いものを食う輩は短気である。
酒飲みが多く、酔っぱらって無礼を働く。
甘いもの好きを子供の嗜好であるかのように馬鹿にする。
何故放置しているのか、とそれは鋭い言葉で書き連ねてあった。
「どうにも、困ったものだ」
人の好みくらい放っておけばよいのに、何故自分と違う嗜好を排除したがるのであろうか。
苦手なら避けて触れなければよいだけではないか。
だが、馬鹿馬鹿しいと放っておいてはまずい予感がした。
何故なら、使われている紙はかなり上等で、筆跡も達筆であったからだ。
武士、しかも身分が高いものが絡むと、問題は一気に面倒になるものだ。
「どこかで酒飲みと下戸がいさかいでも起こしてたかね」
のんびりと聞くと、後輩の同心は、はて、と首をかしげた。
「そんな噂は聞きませぬが」
「ふむ、ならば少し探るとするか」
ゆらりと立ち上がり、彼は奉行所を出た。
人の嗜好にとやかく言うつもりはないが、いさかいは納めねばならぬ。
それが仕事なのだ。
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HN:
宵月楼 店主
性別:
非公開
自己紹介:
オリジナルの短い文章を書いています。アニメ、ゲーム、小説、マンガ、音楽、手作り、すべてそれなりに広く浅く趣味の範囲で。
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