宵月楼－しょうげつろう－

【990】

僕も呟くよ。忘れないで。忘れないで。でも君が辛そうだから、最近はやっと言えるようになったんだ。僕を忘れて。それでいいよって。

【991】


君に噛みついて、爪を立てて、もう要らないってきっと言うんだって、そう思って背中を向ける。そうすれば、いつ嫌われるかもう心配しなくていいんだって、そんなぬるい泥沼に身を浸して、いつかずぶずぶと沈んでるのにも気づかずに誰もいなくなったなんて一人ごちて目を閉じる。

【992】

見えない月のつもりでいたけど、見えない月を探していたのは僕かもしれない。

【993】

かまってもらうのは好きだ。甘いことを言うのも悪くない。でも聞いたら逃げるね。愛の囁きは置いといて、たわいない会話で子猫みたいにじゃれようよ。

「詩」と言う言葉は恥ずかしいので、独り言だと言い張るのです（＾＾；）。


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静まり返った夜にゆっくり押し潰されて眠り逝く

ざっくりいった斬り傷よりも擦りむいた傷が疼いてる

時々ふっと寂しくなるよ　君の心が　見えなくて

浮かぶ言葉を流れるままに　拾って愛でるは君次第

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【978】

ダイキライ。ダイキライ。言う相手なんかいないのに、ナイフをおもちゃにするように玩んでる鋭い言葉。気を付けないと手が滑って、うっかり人を傷つけるよ。それとも自分に突き刺せなくて、ためらい傷を増やしているの？どっちなのかを見ることもせず、も一度呟くダイキライ。

【979】

「ごめんね」より「ありがとう」って言ってくれたら嬉しいよ。僕もそう言いたいと思ってる。特に全部自分が悪いんだって耳を塞ぐ癖があるから、時々自分に言い聞かせる。ありがとうってちゃんと伝えた？って。


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【969】

「創」りたい。人の真似をせず、人を揶揄せず、人を縛らない言葉を産み出したい。

【970】

ギラギラと乱暴な夏の陽射しより、少し薄暗いしっとりと濡れた空気の中でぽわんと咲いている方が紫陽花らしいと思う。半ズボンの小学生じゃなくて、着物に番傘の美人だから。

【971】

君の心を吸い込んで返してあげない

【972】

染まってしまえばきっと同じものに成り果てて朽ちることができるだろう

【973】

僕らは正義の味方でも、悪魔の申し子でもない。僕らはただのなにも知らない子供だ。


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見上げた空に　月など見えず　涙降らせる　雲ばかり

千差万別。一期一会。付かず離れず？断絶可

蛍火に紛れて君の魂が僕を見に来てくれる水無月

心に作った　格子の奥に　籠る貴方に　届かない

毒を吐くならその唇をふさいですべて中和して　
鋭いナイフの切っ先ならば飲み込み心臓くれてやる

迷いの森で出口を求め魔女焼き殺す聖少女


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