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宵月楼-しょうげつろう-

あやかし風味。ミステリー皆無。恋愛要素多少混入。

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【926】

なにも産み出さない僕の言葉も、誰かの心に引っ掛かったら無駄じゃないよね。だから、川に花びらを流すように、無造作に僕は言葉を流すんだ。いくつもいくつも。いつかこの言葉が君に引っ掛かったら、そっと掬い上げてくれるかい?


【927】

最初は知らない人間同士だから、よそよそしいのは当たり前。でも偶然は大事にしたい。知り合って、ぶつかって、縁が切れた人も多いけど、切りたくなかったり、どうしてもあきらめられずに手を伸ばしたり。迷走するけどそれでもよかったら、君の声も聞きたいよ。


【928】

いろいろあるさ。尻尾あげて、耳を立てて、風を感じて歩けばいいさ。


【929】

誰もがきっと構われたがってる。でも深く食い込めばなくなったときにえぐれた場所が痛いから、ちょっとずつ構って、ちょっとずつ距離をとって。背中合わせで手を伸ばす。ちょんと触れた指先に安心する。きっと僕らはそんな関係。


【930】

一人でうずくまっているのに飽きたら、こっちにおいで。


【931】

眩しいのは、もう手に入らないから?闇が深いのは、なにも期待してないから?でも、欲しいと思うから、光がある。期待が消せないから、闇がある。顔をあげて、その向こうをすがめて見れば、きっと光も闇も抱えた生身の笑顔がそこにある。


【932】

「人があやかしになるのは、ひどく激しい身を焼く思いにさいなまれてが多い。そしてもとには戻れねえ。人は捨てちまったらそれっきりさ。その時になって戻りたいっつっても遅いんだ。もう少し、人をやってみちゃどうだい?せっかく人に生まれついたんだしな」


【933】

僕だって強い訳じゃない。だけどさ、言葉にしていろんな感情に形を与えて少しずつ流していったら、流した分だけ少し余裕ができるんだ。そしたら少しだけ見えてくるものがある。自分以外の苦しみとか、さしのべる手の優しさとか、見守ってくれる眼差しとか。僕ももらった分だけ誰かに返せたらいいな。


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HN:
宵月楼 店主
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非公開
自己紹介:
オリジナルの短い文章を書いています。アニメ、ゲーム、小説、マンガ、音楽、手作り、すべてそれなりに広く浅く趣味の範囲で。
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