宵月楼-しょうげつろう-
あやかし風味。ミステリー皆無。恋愛要素多少混入。
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【472】
浜辺で兎の根付を拾ったのは、いつだったか。
すっかり馴染んでしまっている根付を懐に、犬神は町を歩いていた。
買い物を頼まれたからだが、ふと小間物屋の前で足が止まる。
懐の兎が顔を出そうとしたのだ。
「・・・どうした?」
動く根付が人間の目にとまっては大変だとそっと押さえて問うと、兎はしきりに店先を気にしている。
並んでいるものをよく見れば、椿の浮き彫りを施した柘植の櫛が、くすり、と笑った。
「おや、懐かしい顔に会うもんだ」
ふわり、と椿咲く冬の朝の香りがした。
お題: 「浜辺」、「櫛」、「犬」で創作しましょう。
http://shindanmaker.com/138578
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浜辺で兎の根付を拾ったのは、いつだったか。
すっかり馴染んでしまっている根付を懐に、犬神は町を歩いていた。
買い物を頼まれたからだが、ふと小間物屋の前で足が止まる。
懐の兎が顔を出そうとしたのだ。
「・・・どうした?」
動く根付が人間の目にとまっては大変だとそっと押さえて問うと、兎はしきりに店先を気にしている。
並んでいるものをよく見れば、椿の浮き彫りを施した柘植の櫛が、くすり、と笑った。
「おや、懐かしい顔に会うもんだ」
ふわり、と椿咲く冬の朝の香りがした。
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HN:
宵月楼 店主
性別:
非公開
自己紹介:
オリジナルの短い文章を書いています。アニメ、ゲーム、小説、マンガ、音楽、手作り、すべてそれなりに広く浅く趣味の範囲で。
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