宵月楼－しょうげつろう－

【195】

深夜の月は蜂蜜色に滲んで僕を見下ろす。
煌々と灯りが灯るレンタルショップの前で、僕はため息をついた。
わかってる。
ただの嫉妬だって。
でも、君の誕生日に部屋を追い出されたんだから、ちょっとぐらい許されると思うんだ。
僕はカレシの車に爪痕をつけるために、家路を急いだ。

お題：
「深夜のレンタルショップ」で登場人物が「嫉妬する」、「蜜」という単語を使ったお話を考えて下さい。 http://shindanmaker.com/28927

あいも変わらず、猫視点です（＾＾；）。
彼氏が飼い主の誕生日に来て、ほっぽり出されたという、たぶん、猫飼いさんからは「そんなことするかー！」と抗議がきそうなシチュエーションでｗｗｗ

【196】

雨が降る。それを避けもせず道を歩いていた僕は、人の気配にぼんやりと顔をあげた。
ゆっくりと焦点が合うと、そこには同じようにびしょ濡れの君が肩で息をして立っていた。
街灯の下、どこか辛そうな顔で君は「泣かないで」と言った。
なに言うの。泣いているのは君でしょう？

お題：
『街灯の下で どこか辛そうな顔で 君は 「泣くな」 と言いました。』　 http://shindanmaker.com/123977

新しいお題の診断メーカーを使ってみました。
かなり広義にとらえて改変しちゃいましたけど、シチュエーション的には書きやすかったと思います。


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