忍者ブログ

宵月楼-しょうげつろう-

あやかし風味。ミステリー皆無。恋愛要素多少混入。

[1]  [2]  [3]  [4]  [5]  [6]  [7

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

君とあいつが仲良く話してる姿が眩しくて、僕はじりじり後ずさる。
まるで吸血鬼。その光に触れたら灰になってしまうかのように。
いっそすべてを捨てて闇に逃げ込めば楽なのに、視線は君たちから外せない。
見ていたい。
見ていたくない。
僕が、壊れる。

【twnovel】

拍手[0回]

PR
今月今夜のこの月だけが、彼女をこの世に映し出す。僕は桜の木の下で、その瞬間を待ちわびる。やがて幻のようにゆっくりと月の光に映される君。ああ、君はまた大人になった。泣きそうな笑顔で僕を見て、唇がさようならを形作った。そうだね。君はもう僕を忘れてもいい頃だ。さよなら。

【twnovel/企画参加/泡沫人】

拍手[0回]

何しろ先生を昏倒させたのだから。
「じゃが、急に言葉が出てこんくなったぞ。まるで言葉を禁じられておるようじゃ。何故じゃ?」
「そりゃ、それを禁じないとその体に留まれないからですよ。あなたが自分を定義すると、猫の体には留まれない。言葉は言霊です。お分かりでしょう?」

【twnovel/妖草紙
絡繰猫


拍手[0回]

「ところであなたは何者なのですか?絡繰ですよね?」
「そうじゃな。だが、ちと特別製じゃ。我はの・・・」
 猫はそこまで言って、二三度口を開いたり閉じたりした後、不機嫌そうに尻尾を一振りした。
「起きろ、ぼんくら」
 そう言って、先生の頭を前足で叩く。
「そなた、我に何をしたのじゃ?」

【twnovel/妖草紙
絡繰猫


拍手[0回]

「ふむ。我を起こしたのはそなたかえ?」
 戸口の前で倒れている先生の後頭部に、ちょこんと先ほどの猫が座っていた。
 ぱっちりと開いた目は紅く、口元には笑みが浮かんでいる。
「さっきの音、ですか?」
「ご名答じゃ。そなたはこやつよりも頭の働きが良いようじゃの。気に入ったぞ」

【twnovel/妖草紙
絡繰猫


拍手[0回]

前のページ HOME 次のページ

HN:
宵月楼 店主
性別:
非公開
自己紹介:
オリジナルの短い文章を書いています。アニメ、ゲーム、小説、マンガ、音楽、手作り、すべてそれなりに広く浅く趣味の範囲で。
カウンター
カレンダー
04 2024/05 06
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31

忍者ブログ [PR]
template by repe