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宵月楼-しょうげつろう-

あやかし風味。ミステリー皆無。恋愛要素多少混入。

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【438】

小豆洗いと雪女が内緒話をしている。
「ぜんざいって、夏場は売れなくてさ」
「ですよね。どうです?私の氷で冷やしてみるっていうのは」
「それじゃ、ところてん屋には勝てないんだよなあ・・・あ!」
「はい?」
「氷をかいて細かくして、上からぜんざいをかけてみるってのはどうだ」

お題:「氷」、「ぜんざい」、「内緒話」で創作しましょう。
http://shindanmaker.com/138578
こうしてかき氷の金時が生まれた、わけではないです(^^;
雪女、儲かりそうだw


【439】

眠り姫は口づけで目覚めるんだっけ?
隣にいる君に問いかけるけど、君はまだ夢の中。
微かな吐息だけが早朝の空気を揺らしている。
静かで穏やかな寝顔に、僕はまた君に恋をする。
でもきっと僕の眠り姫は、寝顔を見つめていたと知ったら、真っ赤な顔して怒るんだろうな。

お題:「早朝のベッド」で登場人物が「恋する」、「吐息」という単語を使ったお話を考えて下さい。 http://shindanmaker.com/28927

【440】

誰にも言わないで、そっと逢瀬を重ねよう。
誰にも言えない関係だけど、誰にも教えたくないからちょうどいいよと嘯いて。
いつかきっと、君をそこからさらってあげる。
だから、ねえ、それまでは秘密の恋をしよう?

お題:秘密の恋をしよう

【441】

ああ、どうしよう。
昨日までは世の中が全部灰色だった気がする。
どうやって生きていたっけ。
それすら思い出せないくらい、今、目の前にいる君の笑顔が僕を満たす。
指を絡めただけで、心臓が跳ねる。
君の声が耳から離れない。
要は、今、死にそうに幸せ。

お題:死にそうに幸せ

【442】

氷の刃を握りしめ、雪女は音もなく姿を現した。
冷えきったこの部屋で、彼女の愛しい男は凍えてもう動くこともできず、ただ怯えた目で彼女を見る。
彼女の目から真珠の涙が一粒落ちたと同時に刃がふり下ろされ、伝った赤く温かい雫に濡れた指先から、彼女はゆっくりと溶けていった。

お題:濡れた指先


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HN:
宵月楼 店主
性別:
非公開
自己紹介:
オリジナルの短い文章を書いています。アニメ、ゲーム、小説、マンガ、音楽、手作り、すべてそれなりに広く浅く趣味の範囲で。
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