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宵月楼-しょうげつろう-

あやかし風味。ミステリー皆無。恋愛要素多少混入。

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六月ももう終わり。
今年も半年過ぎちゃいましたね。
こうやって日々におわれながら時間を過ごしていくのかと思うと少し焦りますが、それをぐっとこらえてのんびりやろうと思います。
だって、楽しくなきゃ、やってる意味ないじゃない?(^^)
今、季節ものとして蛍を題材にした猫又の掌編を書いています。
それを終えたら、できれば七日までに七夕の話を書きたいのですが、もし間に合わなかったら「7月のお題」ということで許してください(^^;;;)。


【136】

深夜、台所をのぞくとあの子がしょぼくれて立っていた。
見れば足元にアイスが落ちている。
この夏、まるで恋でもするように延々食べている西瓜のアイス。
「最後の一個・・・」
僕は苦笑して手をつかむ。
「コンビニ、行く?」
夜中に連れ出したって怒られるのは僕だけど、仕方ないよね。

お題:
「夜の床の上」で登場人物が「恋する」、「西瓜」という単語を使ったお話を考えて下さい。
http://shindanmaker.com/28927

【137】

肩に残る大きな傷痕をできるだけ隠していたのは、幼子には恐ろしいものではないかと危惧したからだ。
だが、迂闊にもそれが目に触れた時、彼女は慌てて着物を着込もうとする俺の手を押さえて、そっと傷に触れた。
「痛い?」
小さな声に怯えはなく、俺の心を癒す労りに満ちていた。

お題:
本日の身体部位は「肩」、行動は「癒す」、苦い作品を創作しましょう。補助要素は「衣服」です。
http://shindanmaker.com/73897

【138】

あの時肩に食い込んだ刃には、どんな毒が塗ってあったのだろう。
決して癒されず、うずき、その苦しみに着物を裂いたことすらある。
だが、体の痛みよりも苦しいのは心に刺さったあのまなざし。
かつて愛した者のそれは涙と憎悪に彩られた刃となって俺の心を貫いたまま抜けはしない。

上のお題で「苦い」話を書こう、とがんばってみましたが、いまいちなりきれていないw

【139】

「狐の嫁入りは、お嫁さんが狐じゃないとダメなの?お婿さんが狐ならいい?」
「はあ?」
「すごくきれいなんだもん。私もお嫁さんになる時、これがいい」
この前行き逢った花嫁行列がお気に召したらしい。
「じゃあ、俺の嫁になるか?」
冗談で言ったら、真顔で頷かれて思わずむせた。

最近うちの狐はろりこんなんじゃないかと心配になりまする。
それ以前に、あやかしって他種族と結婚するのかな?
生まれた子供は、どっちよりになるんだろう?



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ついのべ 【2011年7月】 HOME Twitter Novel 6/29

HN:
宵月楼 店主
性別:
非公開
自己紹介:
オリジナルの短い文章を書いています。アニメ、ゲーム、小説、マンガ、音楽、手作り、すべてそれなりに広く浅く趣味の範囲で。
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