宵月楼－しょうげつろう－

【720】 歌姫

目を開けて、起動する。髪を二つに結わえ、服を整える。軽く体を動かし、ストレッチをする。なにも意味はないのだとしても、それは人を理解し近づく最初の一歩。そして振り返り、君は言う。「さあ、歌いましょう」歌を歌う君の笑顔は、もう作り物なんかじゃない。

お題：３月９日はミクの日w


【721】 いってらっしゃい

「一緒に死んで」と君は言わない。「一緒に生きて」と僕も言わない。一緒の時間を生きたいと思うけど、人としての君が好きだし、君も僕に人になってなんて言わない。だから僕は君が逝く時、優しく「いってらっしゃい」って言ってあげる。僕はずっと待ってるから早く帰ってきてね。

お題：逝く人を見送る翡翠の心境。


【722】 言葉降る

僕はまだ君の心に響く言葉を紡げてる？もう僕の言葉は君の所まで飛ぶほど強い翼を持てないみたい。夜の途中でぽろぽろと崩れて空から雪のように降ってくる。その欠片だけでも君の手のひらに落ちてくれたら。そう思って僕はまた性懲りもなく窓からできそこないの言葉を飛ばすんだ。

お題：名残の雪
設定集をアップしてみました。
自分の整理用っぽいので分かりにくいかと思いますが、参考になれば幸いです。
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