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宵月楼-しょうげつろう-

あやかし風味。ミステリー皆無。恋愛要素多少混入。

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【1087】 似ている

あなたとわたしは似ていると言えるかもしれない。
あなたの一番はわたしではなく、私の一番はあなたでもなく、だからこそ一番の人間がかき乱す心を穏やかにしてくれる居場所となれる。
ただひとつ違うのは、わたしには実は一番なんて居ないということ。

書き出しをお借りして。


【1088】 時を遡る

どうして未来に行くことはできるのに過去に行くことはできないのだろう。
墓標の前に立ちすくんで少年は呆然とそんなことを考えていた。
「バカだな」とあの人の声がする。
「そんなことしたら時間軸が滅茶苦茶だ」
「三日だけでいいんです」
あなたの死に目に会いたかった。

書き出しをお借りして。


【1089】 夏休みと世界と僕ら

どこまでいこう。
どこまでもいこう。
世界の果てだって見てやるくらいの勢いで、僕らは駆け出すんだ。
時間なんていくらあっても足りないよ。
まだ全部知っちゃいないんだもの。
終わらせてなんかあげないよ!


【1090】 小指

小指を失ったので、約束はできません。
否、約束するという行為を最後の指切りとともに私は捨ててしまったのです。
そう言う私にあの方は笑みを浮かべる。
「指切りなど形式だ。残りのお前すべて使って約束をしろ。もう離れぬと」
指切りの代わりに強く抱き締められた。


【1091】 無心

彼は息をするように真剣を振るう。
無造作に、だが的確に闇を切り裂く度、血潮がもみじ葉のように辺りを染める。
だがその瞳に生を断ち切った感情の揺れは一切存在しない。
彼自身が刀であるかのように、正確に、冷静に、淡々と彼は刀を振るい続けるのだ。

お題:今日の書き出し/締めの一文 【 彼は息をするように真剣を振るう 】  http://t.co/xa0YiAVQ

書き出しをお借りして。


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黒狐の更夜 HOME 言葉徒然

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自己紹介:
オリジナルの短い文章を書いています。アニメ、ゲーム、小説、マンガ、音楽、手作り、すべてそれなりに広く浅く趣味の範囲で。
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