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宵月楼-しょうげつろう-

あやかし風味。ミステリー皆無。恋愛要素多少混入。

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【921】 泣き虫の神様

神様の涙を拭って、僕はただ微笑んで見せた。僕ができることなんて神様に比べたらすごく少ないけど、それでも今その涙をぬぐえるのは僕だけだ。笑顔を返そうとするから「無理に笑わなくていいよ」って言うと、神様は頷いて心置きなく泣いた。

書き出しをお借りして。


【922】 小さな反抗

主殿に忠誠を誓うは虚言ではない。だからと言って心すべてを明け渡すとは言えぬ。胸の奥、一番深いところに残る面影だけは、我だけのものだ。あの優しき思い出だけは死ぬまで誰にも打ち明けぬ。

お題:小さな反抗


【923】 青春ごっこ

堤防で、寝転んで、空なんか見上げて、「・・・なあ」「あぁ?」「なんでもね」「そっか」投げられた缶ジュース受け止めて、額に当てる。「・・・あー、冷て・・・」

お題:青春ごっこ


【924】 最後の呪文

それは僕に許された唯一の呪文だったけど僕はそれを口にしたくはなかった。君の笑顔を壊してしまうから。君が笑っていてくれるなら愛してると言えなくてもいい。でも世界が君を殺した時、僕はもう止めることはできなかった。「滅べ」ひび割れた声が終わりを告げた。

お題:今日の書き出し/締めの一文 【 それは僕に許された唯一の呪文 】 http://t.co/xa0YiAVQ


【925】 月を飲み干す

満月を見ながら酒でも飲み交わすのかと思って来てみれば、さすが月の民、月光を浴びること自体で酒を飲むような酩酊を感じるのだという。「我らは月を崇める民じゃない。月光を食う鬼なのさ」金の髪が取り込んだ月の光で耀く。さても綺麗な鬼が居たものだ。

お題:今日のお題 「満月」 「酒」 「崇める」  http://t.co/AMef1Qc2


昨日は忍者ブログのご機嫌が悪くて更新がうまく行かなくて、たまってしまいました(^^;)。


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【914】

僕の言葉はどこまで飛んでいくだろう。君のところまで届くかな。君はそれを拾ってくれる?それとも気付かずに、蹴っ飛ばしてしまうだろうか。

【915】

僕は影。鏡の中の君。飲み込んで言えない言葉と、隠してしまった気持ちと、見ないふりでそらした視線でできている。なにもできないまま、君をここから見つめてる。鏡を割って外に出たいけど、割ってしまえば僕は粉々。結局、僕はなにもできない影のまま。

【916】

届かなかった言葉が、そこここに転がっている。花びらのように、密やかに死んでいる。

【917】

人に揺らされるな。自分の軸を持て。追い詰めているのは己の弱さだと心しろ。人に合わせられなくても、それが人として失格だということにはならない。違う形がふと触れ合い合わさる瞬間が面白いんだ。だから、君は君でいい。僕は僕でいい。

【918】

僕は僕。でも僕は影。どこにもいない存在だから、好きに呟いて好きに手を伸ばせばいいのに、鏡の前の僕が邪魔をする。僕を切り離したくせに、僕を制御するのはやめてよ。僕をもう、放っておいて。せめて鏡の中くらい、好きに生きさせて。

【919】

結局、部屋の隅で震えて願うのは、「ボクヲキラワナイデ」

【920】

もがいてる。なにと対峙してるのかもよく見えないまま。でも、君の声が、その一言が、刀の一閃のようにそのなにかを薙いで、僕の目に光を垣間見せる。


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【911】 ベッドの魔法

真夜中の天幕付きベッドの中は不思議がいっぱい。双子の兄妹が幕の中でくすくす笑う。僕らはこのベッドでどこへでも行ける。砂漠のオアシスも、都会の摩天楼も、宇宙にだって飛べるんだ。でも大人にはナイショ。だって子供だけが使える魔法なんだもん。

書き出しをお借りして。


【912】 猫に誘われて

のぞき込んだ鏡には、見慣れない猫が映っていた。猫は鏡の中にだけいる。驚く僕に猫はにやりと笑って駆け出していく。揺れる尻尾に誘われるように手を伸ばした僕は、次の瞬間、鏡を通り抜けて中に転がり込んでいた。「もう戻れないよ」誰かの声がそう言った。

お題:
今日の書き出し/締めの一文 【 のぞき込んだ鏡には、見慣れない猫が映っていた 】


【913】 お守り

氷のように冷たい風の吹く季節、猫の君のぬくもりだけが僕のことを守ってくれた。捨てられた僕らは、互いしか頼れるものがなかった。次第に痩せて動けなくなった僕ら。気がつくと君の体は冷たくて、君の心は僕の中に転がり込んでいた。君は僕のお守りになった。

お題:「氷」、「お守り」、「猫」で創作しましょう。 #jidaiodai http://t.co/8r01twW7


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こういうコピーを考えよう的企画参戦。
ただの言葉とは違って、短い中でその気にさせるのはなかなかに難しいです。
これはナンバリング無しでいこうか。

■お題:美術館に行きたくなるコピー

運命の人に出会えるかもしれない
君は僕に何を伝えたかったの?
静かでおしゃべりな君に会いに行く
色の洪水、目の眩む世界、作り手の息吹き、感じて。

■お題:口紅をつけたくなるコピー

君の恋の色 僕にぬぐわせて?
鮮やかに、艶やかに、心を隠す
それは艶やかな戦装束

■お題:手紙を書きたくなるコピー

君の気持ちが知りたいんだ
気持ちを込めた文字には言霊が宿るんだ。


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【905】

君が君の道を行くように、僕も僕の道を行けるだろうか。子供のように手を引いてくれる人を求めずに、つまずきながらも歩けるだろうか。伏せていた目を上げ、耳を塞いでいた手を外して、交差する道にいる君とハイタッチして笑いたいんだ。

【906】

僕はどこにもいないし、誰でもない。そばにいるようで、手を触れられない。ここにいるけれど、さまよっている。

【907】

君が大嫌いだよ。忘れられないほどに。探して視線をさまよわせるほどに。似たような声に立ち止まるほどに。だから、君が大嫌いと自分に言い聞かせないと喪失感で気が狂いそうになる程度には、今もまだ僕は君が好きなようだ。

【908】

自分を揺るがせない強さは、どうすれば手に入るんだい?

【909】

甘いことを言ってるから甘い人間というわけではない。いつも元気だから悩みがないわけでもない。仮面を見て本当の表情を見てる気にならないよう、僕は自戒する。

【910】

君が僕だけのものになるわけがない。でも僕は君のものなんだよ。君がいるからここにいる。君がいなければ存在すらしなかったんだから。だったら、君が僕を忘れてしまったら、僕は消えてしまうんだろうか。


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HN:
宵月楼 店主
性別:
非公開
自己紹介:
オリジナルの短い文章を書いています。アニメ、ゲーム、小説、マンガ、音楽、手作り、すべてそれなりに広く浅く趣味の範囲で。
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