忍者ブログ

宵月楼-しょうげつろう-

あやかし風味。ミステリー皆無。恋愛要素多少混入。

[25]  [26]  [27]  [28]  [29]  [30]  [31]  [32]  [33]  [34]  [35

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

【958】

キツイもツライもサミシイもカナシイも全部ここで言やあいいんだよ。遠慮すんなよ。その代わり、タノシイもウレシイもダイスキもシアワセも言えよ。要は何でも言っていいんだ。それで少し軽くなったら、ちょっとは歩きやすくなるだろ?

【959】

太陽の前を金星が横切ったんだって。太陽が眩しすぎてわかんないけど。君の前では僕の存在感もそんなもんだね。君は太陽だもの。君の光が眩しすぎて、僕なんてきっと誰からも見えてないんだ。

【960】

歪みない姿勢に憧れる。正しいとか、立派だとか、そういうことじゃなくて、その人が自分の考えに素直で揺らがない姿勢。人の気持ちを気にしすぎる僕は、いまだにふらふら揺らいでばかり。


参加しています。もしよろしければクリックお願いします。
にほんブログ村 小説ブログ 掌編小説へ
にほんブログ村

拍手[0回]

PR
【953】 再訪

「城下町はやはり活気が違う」
浪人は町のにぎわいに思わず呟いた。
藩を抜け、長旅をしてきたせいで足袋は穴が開き、着物は薄汚れていたが、やっとたどり着いた喜びに笑みがこぼれる。
「師匠はお元気だろうか」
そして師匠の娘さんは。
五年ぶりの再開に胸が高鳴った。

お題:浪人、足袋、城下町


【954】 うさぎさん

「ねえ、届かない」
幼い彼女は月に手を伸ばし、口を尖らす。
「月が欲しいの?」
「ちがう。うさぎさん、一人はかわいそう」
首を振って指差す月には、兎が一羽。
耳を揺らしてひょこんと跳んだ。

お題:しゆうさんのイラストにお話をつける試み


【955】 野良猫 

僕はもう誰の特別にもならないと心に決めた。
だからどこにも属さない。
少しのふれあいくらいなら付き合ってあげてもいいけど、誰かの特別になって、誰かが僕の特別になったら、別れた時に死ぬほど悲しいから。
だから僕は野良猫として生きる。
もう誰にも飼われない。

お題:今日の書き出し/締めの一文 【 僕はもう誰の特別にもならないと心に決めた 】 http://t.co/xa0YiAVQ


【956】 おしゃべりな尻尾

君はかまってもいいし、かまわなくてもいい。いいんだよ、別にね。ほら、忙しいだろうし、そんなの君の自由じゃん?でもね、構ってくれたら嬉しいなあ・・・。背中を向けた猫の尻尾が、僕はここにいますよ、と言うようにぱたんぱたんと揺れた。


【957】 ロールケーキの日

薄く焼いた生地に生クリームとフルーツを。くるりと丸くしたらついぎゅっと押さえたくなるけど(だって巻き寿司のすのこ使っちゃってるし)、それはこらえてそっとね。お皿にのせて、さあどうぞ。全部食べていいよ。君のためのロールケーキだもん。ねえ、おいしい?

お題:ロールケーキの日


参加しています。もしよろしければクリックお願いします。
にほんブログ村 小説ブログ 掌編小説へ
にほんブログ村

拍手[1回]

【948】

届かないものを求めるのは、自分にないものに憧れるのは、人として当たり前だよ。辛くても、報われなくても、やめられないんだ。

【949】

好きだとか、嫌いだとか、どうでもいいよ。僕は僕だし君は君でしょ。君の好きと僕の好きは一緒じゃないから、それを知ろうとは思わないよ。僕はただ、言葉を交わしていたいだけなんだ。君を見ていたいだけなんだ。・・・え?それを「好き」って言うの?

【950】

君の中でやっと僕がなんの意味もなさなくなったようだ。それでいいんだ。少し寂しいけど、でも君がもう苦しまないと思うとそれはとても嬉しいから。僕を跡形もなく消して、君は君の大事なものをしっかりと守って、笑顔で生きていって。今願うのは、それだけ。

【951】

なにもしたくないような、でもなにか忘れているような、中途半端な気分。今日の曇り空のよう。

【952】

好意を口にするのは苦手。とたんに嘘くさくなるから。同じだけ返ってこないと不安になるから。それならいっそ、なにも言わない方がいい。なんとなく、なんとなく、希望が残っている方がいい。


参加しています。もしよろしければクリックお願いします。
にほんブログ村 小説ブログ 掌編小説へ
にほんブログ村

拍手[0回]

【944】 妖刀の銘

妖刀を手に入れた。というより取り憑かれた。
波長が合わない人間が使うと暴走するのだという。
でもいきなり「お前が次のあやかし退治人だ!」と言われても納得できるかよ。
しかも名前がなあ。
「日和見燕雀、って能天気過ぎねえ?」
「殿様に言われて否やが言えるか」


つけていただいた設定でついのべ。しかしかっこいい設定がまったく生かせてないっ(T-T)

設定:【日和見燕雀】 妖刀。すべての魔・あやかし、悪鬼などを振り払うことができるが、使い方を誤ると町ひとつを滅ぼす。


【945】 雨日和

龍の子供は雨の季節を心待ちにしていた。
普段は空から降りられないが、この時期ならばたまに雨に紛れて下界を見に行けるのだ。
愛しい少女は元気だろうか。
雨の日でも、たまには空を見上げてくれるだろうか。
そう考えるといても立ってもいられない。

以前書いた【地上のお日様、天上の大河】より青嵐。


【946】 仰天

黙って酒を酌み交わす。
生来、犬神は口数が多い方ではない。
だが即されるよりいい、と天狗は杯をあおった。
それは無関心ではない。優しさなのだ。
「犬神よ」
「なんだ?」
「人の娘に惚れた」
普段物静かな犬神が、盛大に酒を吹き出し咳き込んだ。

天狗と犬神の瑠璃丸は飲み仲間です。
というか、なにかあると天狗が押しかけるのです。


【947】 月兎

月には兎がいるのです。
ニンジンがないから月をかじって、それで月が欠けるのです。
でも、月が欠けたら居場所がなくなるので、兎は慌てて星を集めてそれで月を丸くするのです。

あやかしではないかもしれないけど、月の兎ということでw


参加しています。もしよろしければクリックお願いします。
にほんブログ村 小説ブログ 掌編小説へ
にほんブログ村

拍手[1回]

【939】

ピエロは道化るが仕事 舞台で仮面は外さない ほんとの僕はどうでもいいよ 君が笑顔になれるなら


【940】

どこまでが嘘で、どこからがほんとかなんて、気にするなよ。今はほんとでも明日には嘘になるかもしれない。今は嘘でもほんとに近づけるために頑張ってるかもしれない。表裏一体で紙一重なのさ。底の底までさらけ出すのは、どうしようもなくなった時だけさ。


【941】

君の心の隅っこに居させて。ここから追い出さないで。ほっといていい。でも、完全に忘れてしまわないで。いつか時間がすべてを洗い流したら、また優しく思い出せるって、せめてそう思わせていて。


【942】

大丈夫。僕はいつでもここにいる。僕も君に支えてもらってるんだよ。だから遠慮しないで寂しいって言ってよ。


【943】

私の視線を受けて貴方の表情が微かに歪むのを私は気づかぬふり。貴方に縛られていると思わせて、貴方に縛らせている。そして私は居場所を手に入れる。


参加しています。もしよろしければクリックお願いします。
にほんブログ村 小説ブログ 掌編小説へ
にほんブログ村

拍手[1回]

前のページ 次のページ

HN:
宵月楼 店主
性別:
非公開
自己紹介:
オリジナルの短い文章を書いています。アニメ、ゲーム、小説、マンガ、音楽、手作り、すべてそれなりに広く浅く趣味の範囲で。
カウンター
カレンダー
10 2024/11 12
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30

忍者ブログ [PR]
template by repe