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宵月楼-しょうげつろう-

あやかし風味。ミステリー皆無。恋愛要素多少混入。

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【90】

寝られないまま迎えた入学式の朝の、畳の上に薄い影が落ちる。
早々に着替えた制服の、セーラーの襟に広がる髪を愛しげに撫でる優しい指先が、この世のものではないことを彼女は知っていた。
だが、恐怖は無い。
それは、まだ生きている頃と同じ優しい母の指先だった。
 
お題:
「早朝の畳の上」で登場人物が「髪を撫でる」、「制服」という単語を使ったお話を考えて下さい。
 
ちょっとホラー風味?
どちらかというと昭和初期の文学的な雰囲気を目指したのですが(^^;)。


【91】

なくした痛みに溺れていないで、手の中に残っているものを大事にしよう、と思うんだ。
痛みは忘れないけれど、それでもそばにいてくれる人の温もりを拒んじゃダメだと思うから。
だから今は、僕の持っているほんの少しを、どこかになくしてしまわないようにそっと抱きしめていよう。

【92】

僕の真っ青な顔色に気づいて、ドッペルゲンガーはニヤリと笑った。
禍々しい自分の笑みに背を嫌な汗が流れた瞬間、僕はそいつに殴りかかっていた。
しかしかわされ転んだ僕の握りしめた拳は容赦なく踏み潰される。
「さよなら、今までの僕」
そして意識は暗転した。

お題:
題材[真っ青な,ドッペルゲンガー,踏み潰す,さよなら]バトルものっぽくやってみよう!

バトル、バトル・・・と頑張ってみたけど、あっさりやられちゃいました。


【93】

両腕いっぱいに花を抱えよう。
この花の一本一本が、伝えたい言葉。
いろいろな色の、大きい花も小さい花も、大事な僕の言葉たち。
もしとげがあったらちゃんと外して、枯れそうならもう一度命を吹き込んで。
一本抜き取っては、差し出すよ。
僕の言葉、受け取ってもらえますか?
 
【94】

ついりあ、というジャンルがあるんだって。
本当のことをついのべ風に書くとか。
でもついりあのタグをつけたら、どんな醜い感情もひどい台詞も「本当のことです」って言ってるわけで。
僕は臆病だから、本当のことはついのべの奥に隠して、本当か嘘か曖昧にしておきたいなあ。

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HN:
宵月楼 店主
性別:
非公開
自己紹介:
オリジナルの短い文章を書いています。アニメ、ゲーム、小説、マンガ、音楽、手作り、すべてそれなりに広く浅く趣味の範囲で。
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