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宵月楼-しょうげつろう-

あやかし風味。ミステリー皆無。恋愛要素多少混入。

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【Twitter Novels】
【巳年】
「ほら、今年は年神様なんですからお顔を出さなければ」
 社の正月の宴の用意が進む中、奥の院で困ったような声がする。
「いーやーじゃ」
 応じる声は布団の中から聞こえる。
「お起きになってください、蛇姫様」
「嫌じゃ!寒い!蛇は冬眠中じゃ」
「姫は神通力があるじゃないですか!」
「綺麗なお着物が届いていますよ」
「姫のお好きなお料理をご用意しましたよ」
「社は暖かくしてございますよ」
 しもべたちの声に布団から姫が顔を出す。
「姫、さ、こちらへ」
 この機を逃さず手を引かれ、姫はするりと布団から連れ出された。
「さあ、お髪を整えましょうね」
「薄くお化粧も」
「かんざしはこちらを」
 渋々しもべたちに好きにさせていた蛇姫だったが、年頃の姫らしく華麗な着物やかんざしに段々気持ちが浮き立ってくる。
「この装いが映えるよう、新しい年を晴天で始めるぞよ!」
 美しい初日の出が顔を出した。

【初夢三題】
 鷹を肩に止まらせた少年は、富士の裾野から高嶺を見上げ黙って寒風に吹かれていた。
 鷹匠というには幼い横顔であったが、その瞳は相棒と同じように鋭い。
 茄子の漬物が入った握り飯を食うと、少年は鷹を解き放った。
 春には将軍が狩りに来る。その供に指名されるためには技を磨かねばならぬ。

【都々逸】
【二次元少年】
俺だけだよねと震える声で背(せな)から抱き締め愛を乞う
背(せな)抱き締める腕さえ硬く冷たい画面に阻まれて
晴れ着で装う君が綺麗と切ない呟き伝われば

スカートの裾 ひらりと揺れて 目を奪われる 脚線美

あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。


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宵月楼の新しい主 HOME 12月7日の記憶

HN:
宵月楼 店主
性別:
非公開
自己紹介:
オリジナルの短い文章を書いています。アニメ、ゲーム、小説、マンガ、音楽、手作り、すべてそれなりに広く浅く趣味の範囲で。
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