宵月楼－しょうげつろう－

【160】

西瓜を乗せた盆を持って部屋を覗きこむ。
ちょっとしたすれ違いから機嫌を損ねたままの少女の様子をうかがうと、
いつのまにか畳に横たわって寝入ってしまっていた。
昼過ぎからずっとすねていて疲れたのだろう。
そばに腰を下ろし、もう少しそのあどけない寝顔を見ていたいと思った。

お題：
「夕方の畳の上」で登場人物が「すれ違う」、「西瓜」という単語を使ったお話を考えて下さい。 http://shindanmaker.com/28927

【161】

それは癒し。
背中にもたれかかる君の背中のその温かさ。
かけすぎないように少し遠慮している心地いい重み。
なにも言わずに別々の方を向いて、それでも五感を共有しているような一体感。
手を伸ばし指を繋いで、こっそり笑みをこぼす。
こうしてると、世界に僕ら二人だけみたいだ。

お題：
本日の身体部位は「背中」、行動は「癒す」、いたたまれない作品を創作しましょう。補助要素は「五感」です。 http://shindanmaker.com/73897

【162】

太陽が降り注ぐように、夕立のあとに虹が出るように、僕の歌で君を笑顔にしてみたい。
向日葵のようなその笑顔を守る歌を歌いたい。
でも君はいつも「ありがとう」と笑って涙をこぼすんだ。
だから僕は朝露を受け止める朝顔のようにいつも君のそばで歌おう。

親友の描くKAITOに触発されて。絵は春だったので（そして、そこには文を押し付けたので）、夏の花をちりばめてみた。いつか彼に似合う文章を書く。今はこんな程度だけど、いつか(^^;


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